医療はサービスだといわれて久しいですが、接遇について気にかけながらも日々の診療に追われている先生は多いのではないでしょうか。
今回は、サービスのプロである客室乗務員・ホテルマン、そして看護師という経歴をもつ弊社スタッフが集合し、医療現場で求められる接遇について座談会を開催しました。前編後編の2回に分けてお届けします。
目次
座談会参加者
元CA
元看護師
元ホテルマン
接客のプロの職場は
チームワークが良い
ホテルや航空会社など、いわゆる接客・接遇が重視されるような業界はどんな職場なんですか?
私のいたホテルは、「相手の先読みをする」という理念があって、お客様だけでなくスタッフ同士でも先読みして、同僚の次の行動をフォローしたり、困っていれば必ず助けるというチームワークの良い環境でした。
私もそうです。なぜチームワークが良かったのか思い返してみると、お客様だけでなくスタッフにも積極的に声をかけてくれるチーフがいて、その方の存在が大きかったように思います。
基本的にはスタッフに任せてくれるんですが、クレームになりそうな雰囲気を読み取ると飛んでいって、お客様の話を根気よく聞いてくれてました。
きちんと話を聞いてもらえたお客様は怒りがおさまるし、スタッフにはこまめに声がけしてくれるので、スタッフからすると上司から気にかけてもらえている安心感がありますよね。
上司の声かけとご褒美が
チームワークを良くする
チームワークには上司が大事ってことですね。クリニックだと院長先生になりますよね。でも自分の考えをスタッフに共有しない先生っていらっしゃるんですよね。いきなり新しい機器を導入されたり…
えー!!!
だから「先生が何を考えているのかわからない」という悩みを抱えているスタッフが多かったように思います。
声がけってそんなに大げさなことじゃなくて「今日は大変だったね」とか「ありがとう」という一言だけでも頑張りを評価されている気がして励みになるんですけどね
そう! あとたまにでいいので、ご褒美があるとうれしい! ちょっとしたお土産、例えばケーキとか缶ビールとか。
私がいたホテルでは、忙しかった日はマネージャー自らスタッフ全員分の缶ビールを買ってくれたりしてました。
そういうのいいですよね。クリニックなら例えば、お昼に美味しいお弁当を、感謝の言葉とともに振る舞うことで、スタッフ同士のコミュニケーションにもなりますしね。
そうそう、それで仲間意識も生まれてチームワークも良くなって、仕事にも良い影響がありますよね。
個別面談やサンキューカード
などもGOOD
私がいたホテルでは定期的に個別面談があって、上司と一緒に自分の行動を振り返ったり、新たに目標を決めたりしました。
あと、サンキューカードを送り合ってましたね。ふだんはなかなか言えない日頃の感謝を文字にして、このような会社のロゴマークが入ったカードで渡すんです。
やっぱり人って認められたり感謝されたりすることはうれしいので、これはモチベーションを維持するのに良い仕組みでしたよ。日頃こまめに声がけするのが苦手っていう先生は、面談やサンキューカードのようなイベント的なことを取り入れてみるのもいいと思います。
座談会からわかった!
クリニックですぐに活かせるチームワークを良くするポイント
ポイント1
スタッフの職場愛を高める
- こまめな声がけ(日頃の頑張りを評価)
- 個別面談
- サンキューカードなどの活用
- 感謝の言葉・たまのご褒美
ポイント2
院長の考えを共有する
- 業務に関わることは事前にスタッフと共有
(例:大きな買い物をする) - クリニックの目標や院長の想いを伝える
(ミーティング時など)